当院では針灸・漢方による治療を行っています。
東洋医学の理論に基づき、陰陽、五行、気血水などの状態を診察しその子に合わせた施術をしていきます。
<針治療>
人で行われている針治療の中でも3-E針法を獣医領域に応用して施術します。
3-EとはEconomy(精簡)、Efficient(快速)、Effective(実効)の3つの頭文字を表しており、少ない針で動物に負担なく効果を発揮させる治療法です。
動物に針治療をするに当たって一般的な刺針以外に危険を伴う部分や痛みに敏感な部分などは圧針やダイオード針など刺さずに刺激する針を使用します。
弱っている気を強めたり、気の流れが滞っている所を動かしたりと針の刺激方法で必要な効果を引き出します。
<お灸>
針治療と併用することで治療効果を高めます。
基本は背中に施術し、患部付近に施術することもあります。施術しにくい部分(腹部など)には棒状のお灸(棒灸)を使って温めていきます。
お灸は不足している気をプラスすることができるので弱っている子には特に有効です。
<どんな子に対して有効か?>
針灸治療は様々な疾患に応用されます。
ヒトの鍼灸治療で発表されている適応症としてはWHO(世界保健機関)とNIH(アメリカ国立衛生研究所)がそれぞれ公表しているリストがあります。
その内容を獣医療で適応できる部分をピックアップして挙げてみます。
<針治療はなぜ効くのか?>
針灸の効果の研究は、世界中の大学・研究所や医療機関などで行われています。解明されていない点もまだまだありますが、針灸刺激が自律神経系、内分泌系、免疫系等に作用し、筋緊張の緩和、血液及びリンパ液循環の改善等が起こり、結果として自然治癒力が高められた状態になっているのではないかと考えられています。
(今後さらに解明されていくでしょう)
<実際の施術風景>
<診察>
切診・脈診・・・治療の成否のひとつの判断材料が脈の変化です。
動物では内股の血管に触れて脈を確認します。(写真左上)
他にも体を触って異変(痛み・凝り・張りなど)が起きている所を確認し ます。(写真右上)
望診・・・被毛(皮膚)や目、舌の状態などを見ることで体の様子がわかることもありま す。(写真左下)
聞診・・・心臓や呼吸の音・鳴き声、体のにおいなどを確認します。
問診・・・家での生活状況、性格、体質などをお聞きします。
<針治療>
首の付け根にある大椎穴に刺鍼。針の太さは通常0.12mmのものを使用します。
かなり細いので針が刺さっても痛みは感じない子の方がほとんどです。
<灸治療>
被毛の上に灸点紙という台紙を置いてその上にもぐさをのせていきます。
もぐさには線香で点火していきます。
動物は毛で覆われているので直接的に強い熱が伝わることは少なく、程よい暖かさで気持ちよくリラックスして寝ちゃう子もいます。
予約制です。
(予約なしの場合、予約状況によりお断りすることがございます)
詳しくはスタッフまでお尋ね下さい!
施術時間 | 1回30分程度 (初回は診察に時間がかかる可能性があります) |
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費用 | 1回 5000円目安 |
内容 |
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